• 2016.09.10 Saturday
パラリンピックを見ていて。

24時間テレビを見て感動してる人は、
パラリンピックを見るべきだと思った。


この前の24時間テレビの裏で、
Eテレのバリバラが、
障害者の姿を感動的に仕立て上げることを、
欧米で「感動ポルノ」と呼ぶことを紹介した。

僕はそれと同時に、もうひとつの問題として、
多くの人が「感動ポルノ」しか、
障害者を目にしていないという状況が、
良くないんじゃないかと思った。

言い方がちょっと悪いかもしれないけど、
大事なのは、パラリンピックを見ていると、
障害者の存在に「見慣れること」が、
すごく大事なことだと思う。


日本人が昔、外国人を見ただけで、
特別なものだと感じていたのが、
今や外国人がどこにでもいて、
ハーフの子もいっぱいいる中で見慣れて、
上に見る人も、下に見る人も減った。

それと同じように、
手がなかったり、足がなかったり、
目が見えなかったり、体にマヒがあったり、
それが容姿として少数派で特別に思うから、
上に見る人も、下に見る人も減らない。

パラリンピックを見ていると、
出ている選手がみんな障害を持っているから、
障害を持つ人がいる世界が普通になる。

目が見えない人の表情、
手や足がない人の体の切断面、
動かずやせ細った足など。

そうした人が普通にいるという感覚を持つことが、
障害者と一緒に暮らす社会として、
すごく大事なことなんじゃないかと思う。


NHKのパラリンピック中継は、
スポーツとして、淡々と競技が続いている。

どんな障害を持っているかは、
感動させるための道具じゃなくて、
競技を不足なく伝えるための情報。

その選手はどんな障害を持っていて、
どんなきっかけでその障害を持つことになったのか、
最低限の情報をふまえたうえで、
どう競技が行われているか解説される。

その中で、感動や驚きは自然に生まれる。

競泳では両手がない分、水の抵抗を受けずに、
背泳ぎのバサロがめちゃめちゃ速い選手がいた。

卓球ではやはり両手がない選手で、
口でラケットをくわえて返しまくる選手がいた。

過剰な演出なく、見ていて面白い。


障害を持っている人は、
特別な存在であっていいと思う。

不便な人をサポートするのは当然のこと。
ただ“障害者がいること”が、
特別じゃなくならないといけない。

外国人に親切にするのと同じ。

道を聞かれたら、日本人相手以上に丁寧になるし、
外国人がちょっと日本人と違う行動をとっていても、
文化が違うからねと許せたりする。


パラリンピックは、もちろん地味なスポーツもあって、
つまらなかったりするかもしれないから、
面白そうな競技だけでも見ると、
いいんじゃないかなと思った。

  • 2016.08.31 Wednesday
オリンピックが盛り上がった8月。

深夜から朝にもかかわらず、
オリンピック中継の視聴率は高かった。

でも、オリンピック後にあった
メダリストを集めた特番の視聴率は、
思うように伸びなかった。


前々から言われているように、
日本人が見たいのは、
柔道でもレスリングでも卓球でもなく、
オリンピックで、世界に勝つ日本人。

もっと言えばオリンピックで勝つ日本人を見て、
自分が気持ち良くなりたいとか、

オリンピックという4年に1度の舞台に、
すべてをかけて戦う日本人のドラマを見たいとか。

そしてそれらは、リアルタイムだからこそ、
ドキドキワクワクしながら楽しめるもの。

と同時に、コミュニケーションツールでもある。


スポーツを通して快感を得るのが目的。
スポーツを通してコミュニケーションをとるのが目的。

単純にそういうものとして、
伝える側は頭に入れとかないと、
世の中の空気を見誤る。

オリンピックで盛り上がった人は、
今、タレントの事件に夢中だったりする。

でも人間って、そういうものだと思う。
それが自然だと思う。

  • 2016.08.22 Monday
リオ五輪は17日間の戦いが終わり、
日本時間の朝から閉会式が行われた。

その中で注目されたのが、
2020年の開催地・東京が見せた、
8分間のプレゼンパフォーマンス&VTR。

素敵すぎる内容だった。


日本らしくテクノロジーをきっちり使い、
伝統とポップさを混ぜたパフォーマンス。

日本がここ30年前後で築いた、
アニメやゲームといった文化を使い、
日本に来たときのワクワク感を煽った映像。


昔ながらの日本じゃなくて、
今と未来の日本を見せていた。

僕も日本の魅力はそこにあると思う。

何に世界がワクワクできるか。
世界は日本に何を期待しているか。

これぞ「おもてなし」だと思った。


そしてこの8分間プレゼンの一番の効果は、
日本人をワクワクさせられたことにあると思う。

4年後の東京オリンピックが、
楽しみに思える人は確実に増えた。

都民をはじめ日本の空気が、
東京オリンピックにより協力的になる、
ひとつのきっかけを与えてくれた。

東京オリンピックを盛り上げよう、
自分が何かしたい、そんな人がきっと増えた。

だって、楽しそうだから。


今日の閉会式の東京プレゼンは、
東京オリンピックを成功させるうえで、
とても大きな8分間だったと思う。

  • 2016.08.19 Friday
リオ五輪、日テレアナウンサーが、
レスリング・吉田沙保里の試合の中継で、
ポエムをさく裂させた件。

またやったんだなという感じ。
日テレの悪いクセが出た。

駅伝とプロ野球で培ってきた、
資料読みや感動を演出する実況は、
目まぐるしく状況が変わるスポーツや、
そのコンテンツにすでに力がある大会で、
これまでも耳障りになっていた。

視聴率を上げるために、
スポーツを盛り上げようとする工夫が、
すでに盛り上がっているスポーツでは、
邪魔でしかない。


例えば箱根駅伝のように、
そもそもドラマを楽しみにして見てるものは、
資料読みが、楽しく見るための要素になる。

あと駅伝やマラソンもそうだし、
そこに出ている選手を知らなかったり、
なんとなく見続ける時間があるスポーツは、
増田明美小ネタ解説のように、情報は楽しい。

でも吉田沙保里選手の場合、
それが特にオリンピックという舞台では、
視聴者は数分間の試合を集中して見ていて、
そこへかける思いも伝わってきていて、
すでに感情移入している。

そこへ感情を動かそうとする資料読みが入ると、
すでに感情移入している視聴者は、
感情を誘導されている気分になる。


伝える言葉の選び方と、
言葉の量というのは、そもそも難しい。

ただ、今回のは方針の問題。
余計なことをやめるのはできる。

時と場合によって、変わってほしいと思う。


と同時に、オリンピックでは
各局アナウンサーをシャッフルしてる中で、
日テレアナの中継が、地上波では
日テレで放送されて良かったなと思った。

他局がとばっちりを受けず済んで良かった。

  • 2016.08.18 Thursday
リオ五輪、歓喜の木曜日。

先週木曜日の朝は、
柔道・ベイカー茉秋、田知本、
体操・内村の逆転金メダル、

そして今日の木曜日の朝は、
レスリングの女子3人、
登坂、伊調、土性の大逆転金メダル。

その瞬間を、仕事先の、
リオを伝えるための現場で迎えた。


試合終了の数分後には
ニュースの映像として出すため、
現場はその試合を見守ったわけだけど、

2週連続で、編集ブースが並ぶ部屋には、
大きな歓声と拍手があがった。

さながらパブリックビューイング。

この興奮は、忘れられない。
というかこんな奇跡が次々と訪れるなんて、
そうそうあるもんじゃない。


ということはつまり、
内村も、レスリング3人も、
奇跡じゃなかったんだなと思う。

伝えるときには、
視聴者の心に訴えたいがために、
安易に「奇跡」と使っちゃうけれど、
実際は起こるべくして起こった、
奇跡という見え方をした、実力の勝利。

連続して起こった偶然に、
選手たちの力を、実感した。

  • 2016.08.15 Monday
日本時間の昨日の夜から始まった、
リオ五輪のレスリング競技。

その男子グレコローマン59kg級で、
日本の太田選手が銀メダルをとり、
日本レスリング勢は幸先のいいスタートを切った。


そんなレスリングの試合を見ていたら、
マットの周りにいる人が、マット上に
ぬいぐるみを投げ入れるシーンが何度もあった。







激しいマット上に放り込まれる、
なんとも脱力する、ぐでっとしたぬいぐるみ。

調べてみると、このぬいぐるみ、
実はチャレンジシステムという、
ビデオ判定を要求するためのもの。

セコンドが投げ入れたものだった。

どうしてこんな脱力感のある
チャレンジシステムなのか調べてみると…


昔はホワイトボードを掲げることで、
ビデオ判定を要求していた。



しかし、審判団がそれに気づかないケースがあり、
ガマンできなくなったセコンドが、
ホワイトボードを投げ入れることがあった。



それは危ないからと、
やわらかいスポンジを投げ入れるシステムに変更。
それぞれのコーナーの色、
赤と青のスポンジを投げ入れる。
(ロンドン五輪のときは四角いスポンジだった)



それがリオ五輪では、
今大会のマスコットキャラクターの
ぬいぐるみを投げ入れている。
ちなみに胴体の色が、コーナーの色。


セコンドに放り投げられ、
審判につまみ上げられるマスコット。

屈強な男たちに雑に扱われながらも、
自分の役割をまっとうするマスコットに、
健気さすら感じる場面だった。

  • 2016.08.10 Wednesday
指導で勝敗が決まる「JUDO」は、
つまらない競技に成り下がってる。

ズルくやれば勝てる。
指導をもらって逃げれば勝てる。

そういった競技になることで、
見てる側は楽しくないから、
柔道が「4年に1度のスポーツ」でしかなくなる。

そんな中、金をとった大野をはじめ、
日本の柔道選手のJUDOは、
本来の柔道の戦い方で美しくて強い。

「道」であるという精神性を大事にすることで、
JUDOとしてなかなか勝てなくなったことが
あったと思う。

大野の金メダルは、
「JUDO」としての金メダルであり、
「柔道」としての金メダルだったと思う。

おもしろかった。

  • 2016.08.09 Tuesday
昨日の夜、オリンピック中継をつけていたら、
ある卓球の女子選手にクギ付けになった。

それは、ルクセンブルク代表の
ニー・シャーリエン(倪夏蓮)選手。

女子シングルス3回戦の試合、
世界ランキング4位でロンドン五輪銅の相手に、
ゲームカウント2-4で敗れたわけだけど、

この試合を見た人は、
日本人選手を応援するだけじゃない、
オリンピックの楽しさを感じたと思う。

何が楽しかったかというと、
この選手の佇まいやら何やらすべて。

その特徴は…

・年齢53歳の中国からの帰化選手

・解説者の人と同じ時期にプレーしていた

・見た目はぽっちゃりした中国人で
 卓球クラブのおばちゃんっぽい

・元中国代表で世界制覇経験を持ち
 元世界ランク8位

・プレイスタイルは、あまり動かない
 合気道の達人かのよう

・左利きのペンホルダーで
 裏面に粒型ラバーを貼っているタイプ

・基本的に体の前で打つスタイル

・大きく振られると取れないけれど
 届く範囲は動かずに軽々と返していく

・サーブはやわらかい表面のラバーで打ち、
 ラリーではクルッと裏返して固めの粒ラバーで打つ
 そしてスマッシュはまたクルッと裏返して
 やわらかい表面ラバーで打つ

・乙女のようなガッツポーズをする

・乙女のようにピョンピョンはねて
 喜んだり悔しがったりする

・相手の球が台のエッジに当たって入ったとき
 「入ってるよ」と自己申告して
 相手の得点になることを告げる

・コーチは卓球愛好家の夫で
 プレーをただただ見守る

・敗退後もニコニコと楽しそう


オリンピックは勝つためにあると思う。

でも、たとえ勝てなくても、
こうした素晴らしい光景がある。

オリンピックって、おもしろい。

  • 2016.08.04 Thursday
2020年東京五輪で、
野球・ソフトボールなど5種目が
追加されることが決まった。

若者をとりこみたいIOCは、
若者に人気のスポーツや、
世界的にメジャーなスポーツを追加したい。

日本の五輪組織委員会には、
オリンピックに採用されることで、
若者や世界で人気になってほしいスポーツがある。

IOCの注文に対して、
矛盾する日本の提案になるところを、
サーフィンやスケートボード、
スポーツクライミングとの
抱き合わせという形で決着をつけた。

国内人気を考えたら当然だし、
ビジネスとして正しいし、
利用される側も喜んでるけど、

カネと権力を振りかざす大人がやることは、
自分がどんなに大人になっても、
まったく好きになれない。

その思惑で入れなったスポーツって、
なんだかかわいそうだと思ったりもする。

  • 2015.11.21 Saturday
“真の野球世界一を決める大会”
「プレミア12」が終わったので。

スポーツの国際大会と、テレビの関係について。
この前書いた「イミテーションの木」の話補足として。


スポーツの国際大会の中継は、
サッカーW杯やオリンピックみたいな、
とんでもない放映権料のイベントじゃない限り、
1つか2つのテレビ局が放映権をとって、
放送される形が多い。

例えば…
日テレ…ラグビーW杯、サッカークラブW杯
テレ朝…世界水泳、サッカーW杯最終予選
TBS…世界陸上、ときどきバレーボール
テレ東…卓球世界選手権
フジ…バレーボール、体操世界選手権、柔道世界選手権 などなど

今回のプレミア12は、テレ朝とTBSだった。

そうなると、放映権を持っている局は、
視聴率をとるため、大会をどうにか盛り上げようとする。

ニュースや情報番組では特集を組み(組まざるを得ず)、
バラエティ番組でコラボ企画をして(させられて)、
世の中に広く告知をする。
「大事な大会だから見なきゃ感」を演出する。

それが「プレミア12は真の世界一を決める大会」など、
実際よりも盛った形でのプロモーション。
「今年のボジョレーは50年に1度の出来栄えです」みたいな。

そうすると、野球みたいに、
もとから興味を持ってる人の多いスポーツだと、
じゃあ見てみようという気持ちにさせられる人が多く出る。

郵便受けにマンション販売のチラシが入ってても、
興味なくすぐに捨てる人でも、
ピザのチラシを見ると「ピザとろうか」ってなるみたいに。

あとは、日本が世界にどれだけ勝つかで、
盛り上がりの爆発度が決まる。


僕はこの前書いたように、
プレミア12がイミテーションの木で、
情熱も夢も持たない 張りぼてだとしても、
誰かを楽しませるのならいいと思う。

それにこの大会で野球を見ることで、
野球に興味を持ち始める人がいるだろうし、
野球のルールを理解する人がいるだろうから、
盛り上がるプラス面はきっとあると思う。

ただテレビは、イミテーションの木に人を集めるため、
本物の木だと勘違いさせることがある。

その結果生まれる虚しさ、嫌悪、無関心が、
野球とって、プラスとマイナスどっちなのか。

耳の聞こえない音楽家だとプロモーションされ、
その音楽家の物語に惹かれて聞いた作品が、
ゴーストライターによるものだと分かったとき、
実は耳が聞こえていたと知ったとき、
人は作品をそのまま愛せるのか。


結論はなくて申し訳ないけれど、
それがテレビということを知ってもらえたらと。


Calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< June 2018 >>

Twitter

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Comment

  • 中国で買ったお菓子[7] 茯苓夾餅
    イチカワ
  • 中国で買ったお菓子[7] 茯苓夾餅
    上村 知子
  • Golden OREO(Mondelez)
    おねつ
  • 揚げパスタ グリーンカレー(杵屋)
    まかな
  • キングアイランド ココナッツウォーター
    イチカワ
  • VAIO ZをWindows 10にして生じた、ちょっとした不便
    イチカワ
  • VAIO ZをWindows 10にして生じた、ちょっとした不便
    tom
  • VAIO ZをWindows 10にして生じた、ちょっとした不便
    イチカワ
  • VAIO ZをWindows 10にして生じた、ちょっとした不便
    ccdmm2000
  • キングアイランド ココナッツウォーター

Link

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM