• 2020.04.28 Tuesday
新型コロナウイルスの感染拡大で

「ランニングで前後10メートル空けましょう」

そんな研究結果を取り上げるメディアの
都合のいい解釈が、どうにもこうにも納得いかない。


例えば、ちょっと前になるけど、
フジテレビの20日のニュース番組。

本来、この研究の「ランニング」というのは、
時速14.4kmという、フルマラソンを3時間切る速さで、
公園でほとんど見かけないペースの話。

※参考リンク:「10メートルあける」のは14.4 km/hの場合

だからゆっくり走る「ジョギング」じゃなく、
トレーニングのような速さのランニング。

でも、視聴者が気になるVTRを作りたい番組側は、
ウソにならない範囲で、最大限のインパクトを目指す。

で、こうなった。


NA 時速4kmでウオーキングした場合だと、4〜5メートル。
   ジョギングの場合だと、10メートルも離れないといけないのです。
(FNN PRIMEより)

意図的に、ジョギングのペースを省いてる。

「間違ったことは伝えていない」
「視聴者が勝手に勘違いしただけ」という、
テレビが昔から使っているロジックで、
無責任に勘違いを生み出している。

もちろん映像は、公園でゆっくり走る人たちの様子。

ゆっくりジョギング=10メートル離れるという
イメージが残り、ジョギングする人は配慮が足りない!と、
憤る人も出てくる。


まあ、自身もランナーとして知られるiPSの山中教授が、
自らのサイトでこの研究を取り上げて、
マスクやバフをつけるよう啓蒙したときも、

「走る時は、10メートルくらい離れないと
 感染の危険があるという報告もあります」

とだけ書いて、勘違いを生んでるから、
テレビだけの問題じゃないけども。

※5/6追記:のちに山中教授のサイトで、啓蒙について追記がありました。
 内容を少し簡単にまとめると…
・休日の皇居や大阪城など、人が集中する場所を念頭に提案
・人がまばらな時のジョギングや、屋外スポーツに関する提案ではない
・紹介している報告(飛沫の研究)は、さらなる科学的検証が必要
・周囲にたくさん散歩の人がいれば、エチケットととして
 マスク等を着用するとお互いに気持ち良い時間を過ごせると思う



正しいことを書いてても、
言葉を省くと、人によって補完する言葉が違うから、
情報が変わってしまうことがある。

で、情報を間違って受け取った人が、
自分で補完した情報とともに、広めてしまう。


番組でも記事でもなんでも、
情報を盛り込み過ぎることで、
伝えたい情報がぼやけちゃったり、
情報が多すぎて頭に入らなかったりするから、
シンプルで分かりやすいのがいいのは確か。

ただ、勘違いが生まれることで、
生まれる必要のない不安や不満、不快感が、
煙のように世の中の一部を覆ってしまう。

テレビ側の人間として、他人事じゃないから、
自分もやりそうだから戒めつつ…
伝え方はもっと誠実であってほしいなと思った。

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